検査部

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検査科のご紹介

検査科で実施している検査内容と業務内容を紹介します。
検査科では、検体検査と生理検査の業務を行っています。また、緊急検体検査(一部生理検査を含む)と緊急輸血検査を365日、24時間オンコール体制で行っています。


検体検査

■生化学、免疫検査
■血液検査
■一般検査
■輸血検査
■細菌検査

生理検査

■生理検査室
■エコー検査室
検体検査のご紹介

中央検査室・採血室の紹介

中央検査室では、主に血液や尿などの体から採取された検体を検査し、病気の予防や診断・治療効果・予後の判定などに役立てるために、迅速かつ正確な検査を目指しています。
正確な検査を行うために、毎年全国規模で実施している外部制度管理に参加し、検査の精度を維持しています。
中央検査室に隣接する採血室では、看護師による採血を行っています。

生化学・免疫検査

【生化学検査】

生化学検査では、採取した血液を血清や採取した尿中に含まれる成分を測定しています。
炎症反応や肝機能、腎機能などの検査、動脈硬化予防の指標になる脂質検査を行っています。
糖尿病の検査では血糖値やグリコヘモグロビンの検査を行っています。

【免疫検査】

免疫検査では、感染症検査の肝炎検査(HBs抗原・HCV抗体)や梅毒検査を行っています。
悪性腫瘍の診断や経過観察に役立つ、腫瘍マーカーのAFP、CEA、CA19-9、PSAの測定をしています。
甲状腺機能検査では、TSH、Free T3、Free T4の測定をしています。
インフルエンザ抗原、ノロウィルス抗原、尿中肺炎球菌抗原、尿中レジオネラ抗原検査なども行っています。

血液検査

【血液スクリーニング】

血液スクリーニングは、血液分析装置を用いて赤血球数・白血球数・ヘマトクリット値・血色素量・網状赤血球・血小板数・白血球分類の検査を行っています。血液分析装置で異常値の場合は、医師の指示で、血液を染色し顕微鏡を使用して精査する目視法を行っています。

【凝固機能検査】

凝固機能検査では、手術を安全に行うための検査や心臓疾患の患者様の経口抗凝固薬のコントロールを行うための検査を行っています。
骨髄液検査では、骨髄採取に立会い標本の作製等を行っています。

【一般検査】

一般検査では、尿・便・穿刺液(胸水・腹水・関節液・髄液)・腹膜透析等の検体を検査しています。
尿は、尿試験紙と専用測定装置を使用し、蛋白・糖・潜血・白血球などが出ていないか、また尿に含まれる有形成分(赤血球・白血球・細菌・上皮細胞など)を集め顕微鏡で異常がないか検査を行っています。
便は、消化管からの出血の有無や、寄生虫卵の有無を検査しています。
穿刺液は、蛋白・糖などの定量検査と、細胞分類などを行っています。
腹膜透析液は、腹膜透析の有効性を見るための生化学検査や、感染症を判断するための白血球数・分類を行っています。

輸血検査

輸血を安全に行うために、医師・看護師・薬剤師・検査技師と関連部との連携・情報交換を行い、より安全な輸血業務を目標として検査を行っています。
輸血検査は、輸血を行うために重要なABO式・Rh式血液型検査を始めめとし、より安全な適合血液を得るための不規則性抗体検査、最終的に患者様の血液と輸血する血液の適合をきめる交差適合試験を行っています。

緊急検査

血液ガス分析装置、血液測定装置を365日24時間いつでも検査できるように、管理整備を行っています。

細菌検査

細菌検査室では、毎月の分離菌状況や薬剤耐性菌情報等の資料作成を行い院内感染の予防や対策に貢献しています。
また、手術前の患者様に対して必要に応じ、鼻腔MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の検査などを行っています。

生理検査のご紹介

生理検査では、検査機器を患者様の体に直接使用して、病態の情報を計測する検査です。生理検査室とエコー室は新館一階にあります。

■事前に予約の必要な検査及び注意事項

検査の内容検査受付曜日検査に関する注意事項
トレッドミル運動負荷試験月曜日~土曜日 
ホルター心電図検査月曜日~土曜日検査当日は入浴不可
24時間血圧測定月曜日~土曜日検査当日は入浴不可
脳波検査月・金曜日の午後要洗髪、整髪料の使用不可
終夜睡眠ポリグラフィー(PSG検査)月曜日~金曜日夕方入院して翌朝退院します
超音波検査(エコー検査)
腹部・乳腺・体表・頸動脈
心臓・下肢静脈
月曜日~土曜日腹部エコーのみ、検査当日は
検査終了まで絶食
血圧脈波検査月曜日~土曜日 

※予約日以外は、担当医(主治医)にご相談ください。

心電図検査

心臓から発生する微弱な電気が、心臓全体に流れることによって収縮と拡張を繰り返しています。心電計を用いてこの微弱な電気の変化を波形として記録する検査です。不整脈、心臓の肥大、狭心症、心筋梗塞、電解質異常、WPW症候群などの診断に有用です。

運動負荷心電図

運動により心臓に負荷をかけて安静時ではみられない虚血性心疾患や運動中の不整脈の診断に有用です。
トレッドミル運動負荷試験とマスター運負荷試験を行っています。トレッドミル運動負荷試験は心電図を記録しながら電動式のベルトの上を歩行運動し、ベルトのスピード、傾斜を徐々に上げながら心臓にかかる負荷を上げる検査です。
マスター運動負荷試験は、2段の階段を使用して、年齢、性別、体重で決められた回数を昇降し、心臓に負荷をかけ心電図を記録する検査です。

ホルター心電図

通常の心電図検査は、短時間の記録しかできませんが、ホルター心電図では、携帯型の心電図記録器を装着して、1日の心電図を連続記録することができる検査です。日常生活での心電図変化を記録することで、通常の心電図検査で記録することの出来ない一過性の不整脈の診断に有用です。

24時間血圧測定

携帯型の血圧測定器を装着して、一定の間隔で血圧を測定し、記録する検査です。

肺機能検査

肺機能検査とは、肺や気管支の機能を調べる検査です。一般的な肺活量以外にも、吸った息を一気に吐いて一秒間にどれだけ吐けるかを計測する検査(1秒量)や、換気能力なども検査しています。喘息や間質性性肺炎などの診断に有用です。必要に応じて手術前検査として行っています。
検査では、これ以上は息を吸えなくなるまで吸ったり、吐いたり又、吸った息を一気に吐く検査があります。正確な検査のためには、患者様の協力が必要な検査です。

脳波検査

脳波検査とは、脳の神経細胞の微弱な電気信号を脳波計で計測し、増幅したものを波形として記録する検査です。脳波検査では、てんかん発作、機能的な低下などの診断に有用です。
検査では、耳と頭皮にペースト(のり状のもの)を使用して電極を装着します。装着後、ベッドに仰向けで横になり検査を行います。検査中は目を開けたり閉じたりしていただいたり、目の前をフラッシュの光が10秒周期で繰り返し点滅する光刺激や、過呼吸を行っていただきます。脳波を記録する時間は30分程度ですが、電極装着するのに必要な時間を入れると約1時間程度かかります。

終夜睡眠ポリグラフィー(PSG検査

睡眠時無呼吸症候群(SAS:sleep apnea syndrome)の診断や治療効果をみるために行います。
当院では2013年よりPSG検査を導入し、適応者にはCPAP導入・外来診療を行っています。
睡眠時無呼吸症候群は高血圧、糖尿病をはじめとする生活習慣病の発症・増悪因子となり、脳・心血管イベントのリスクを増大させます。そして、SASの改善によりリスクを減少させることが知られており、その診断のために終夜睡眠ポリグラフィー(PSG)を行います。

超音波検査のご紹介

超音波室のご紹介

超音波室としての歴史は浅く、1993年より検査技師一人体制で歩みだしました。スタートした年には月平均150件程度の依頼でしたが、年々件数が増加し月平均300件を越えるまでになりました。開設当初は腹部検査しか行っていませんでしたが、現在では検査技師2名で検診及び外来・入院患者の腹部(上腹部、下腹部、婦人科領域、膀胱、その他)、表在領域(乳腺、甲状腺、耳下腺、顎下腺、頸部リンパ節、その他)、心臓、頸部血管(形態及び血流測定)の超音波検査を予約制で実施しています。 また、2002年からPWV/ABI検査を火曜日と木曜日の午後から予約制で実施(年300件以上)しています。

超音波検査(別名:エコー検査)

超音波検査は『目で診る聴診器』として、様々の臨床分野で欠くことのできない診断補助法として確立されてきました。この検査は私達に聞き取れない高周波数(数MHz~十数MHz)の音波を使います。
ベッド(電動式)に横になっていただき、超音波が通りやすいよう検査部位にゼリーを塗り、探触子(プローブ)を体にあてながら非侵襲的に特別な前処置を用いることなく、苦痛を与えず繰り返し安全に行うことができ、身体(各臓器など)を調べて病気の状態を知る検査です。

※乳癌検査の乳腺エコーは、女性技師が対応しています。
※検査時間は人によって異なりますが、10~20分程度です。

PWV/ABI検査

PWV(脈波伝播速度)は血管の硬さを調べる検査です。
ABI(足首と上腕の血圧比)は狭搾(血管のつまり具合)を調べる検査です。

これらの検査は動脈硬化を早期発見することができます。
両上腕と両足首にマンシェットを巻き四ヶ所同時に血圧を測定します。また左右手首と左胸に電極を置き心電図と心音図も同時に計測します。
検査時間は5~10分程度です。

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